スペイン巡礼 : 道

これから、機会を見つけて、いくつかの大きなテーマ別に、昨年歩いた四国お遍路と比較しながら、今回のスペイン巡礼やその特徴を考えて見たいと思います。まずその1回目は道について。

① 地道が圧倒的
四国のお遍路道の舗装率は70%以上だと言われています。例えば、徳島から高知の室戸岬に向かう3日間、舗装された国道の側道をずっと歩き続け、舗装されていない土の道(地道)は多分5%以下さと思います。このため、
たいていのお遍路さんが徳島を出る前、または高知に入る頃(旅を始めて数日ー1週間以内)に、硬い舗装道路で足にまめができたり、膝や足首の痛みに悩む事になります。
でも、此方の巡礼路は多分80%以上が地道で、歩き始めて15日立った今も、妻も私も、まだ足に豆ができず、足に優しい地道の有難さを痛感しています。
② 安全
四国でよくあったトラックがブンブン走る大きな国道の側道を怖い思いをしながら歩くようなことは、このスペインでは今まで15日以上歩いて一度も経験していません。(こんな風に書いたあとの18日目の今日、レオンの手前で車道の路肩を数百m以上歩かねばなりませんでした。従って、車道の路肩を歩くようなことは極めて少ないと言うべきでしょうね。)車の通る大きな道とは別の巡礼者専用道路を歩くのがほとんどです。四国のお遍路道では、殆どの地道が奥の細道のイメージのようなやっと一人が歩ける幅といった事も珍しく有りません。道幅も大抵は二人以上が横に並んで歩ける幅です。従って、此方では、事故の心配もなく、精神的にものんびりと、話しながら、歩けるのもとても嬉しいことです.。
③ 道路標識
四国の遍路道は、自治体や多くのボランティアのお陰で、石の道標、ワッペン、ペイントなど様々な方法で正しい道順を導いてくれています。でも、特に大きな街の中心、繁華街などを通り抜ける時には、十分注意していても、標識が見つからず、迷ってしまったり、地元の人に道を尋ねたことが何度かありました。
こちらスペインでは、大きな街でもほとんど迷うことはありませんでした。標識の形や方法はほとんど同じですが、迷わないのは標識の数がもっと多いせいだと思います。街中では、自治体の立てた道路標識だけでなく、歩道の路面、路肩、店や家々の壁などあらゆる所に帆立貝マークや黄色い矢印が表示されています。これまで土地の人に、道を尋ねる必要はほとんどありませんでした。
④ 道の歴史や現状
今歩いているフランスの道と呼ばれる巡礼路は、11、12世紀以来ずっとその時代の支配者、宗教者が巡礼者保護のために道、橋、病院、救護所などを作り、そして地域の人達によってまもられて来たそうです。又、こちらの巡礼では、四国お遍路のような自家用車、タクシー、バス利用は巡礼の手段とみなされず、原則歩きまたは自転車のみです。従って、歩くため、自転車のための道作りがしっかり行われてきたのでしょう。
⑤ 願い
四国お遍路にはスペイン巡礼にはない素晴らしい点が多く有ります。しかし、今回のテーマ「道」に関しては、四国お遍路道は、明らかに劣っていると思います。四国お遍路道が世界遺産になるためには、特に国や自治体が、もっと積極的にハード面の整備を行う必要があると思います。四国お遍路という我が国の誇るべき文化を守るために。
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by mikitanuki | 2012-05-24 00:28 | Santiago巡礼